【前編】Are you ready for online event?|オンラインイベント施策 -何から取り掛かる?

コロナウイルスの影響でフィジカルイベントが行えない中、オンラインイベントへの需要が急激に拡大したため、博展グループの垣根を超えてデジタルリソースをまとめ、「オンラインエクスペリエンスソリューション(ONLINE EXPERIENCE SOLUTIONS)」の提供を2020年3月より提供開始しました。

タイトル「オンラインイベント施策 -何から取り掛かればよいのか?-」と題している通り、オンラインイベントを実施するにあたり、マーケティングの観点や社内の体制を前編後編に分けてお話しします。本記事ではまず3つのポイントを取り上げ説明します。

【1】オンラインイベントを実施するコト自体を目的にせず、まずは課題の明確化を図る。

本来であれば目標を設定しましょう!と言いたいところですが、残念ながら、この、コロナ禍真っ只中、日に日に変わる環境の中で、過去データを基にした数値目標はほとんどがあてになりません。勇気を持ってエイヤーで定めにいくことは必要ですが、その前にこういったケースだけは避けたいという例だけお伝えします。

「オンラインイベントを開催したいのでサポートしてください。」というありがたいお仕事のご依頼が非常に多いですが、何をするにも「なぜやるのか?」ということが大事です。予算を使い、実施するということ自体が目的化しており、本来イベントが持つゴールに対して盲目になっているケースが存在します。

必ずしも目的や目標が一つと言うことはないと思いますが、課題や、果たしたいゴールを明確にすると、正しくスピーディな判断ができ、無駄が減るため、予算も有効に使えると思います。

コロナ禍のどさくさに紛れて、焦燥感でとにかく実施するぞというお声がけもいただきますが、結局これを決めるのは代理店である我々ではなく、事業者様側の責任だと思っています。とは言っても、オンラインイベントで得られる効果効能のサンプルが少ないが故になかなか検討が進まない、ということもあると思いますので、我々自身の事例を少しお話ししますと、

オンラインイベントというよりはWEBセミナーですが、実施してみて得られたラーニングとしては、休眠顧客や既存顧客の未開拓ニーズの掘り起こしがフィジカルイベントより効率的に進んだ、ということです。

例えば、既存のお客様から、「博展って展示会だけだと思っていたけど、デジタル強いんだね!」とか、動画もやってるんだね!とか、グループ会社たくさんあるんだねとか、、

営業担当がこれまで偏った内容しか伝えてこなかったと反省があったとともに、自社を多面的に見せたり、グループ全体の取り組みというアップセルに対してとても良い反応を獲得することができています。

【2】イベント前後施策の検討の必要性

まず、イベントの前工程である集客パートですが、基本的にはフィジカルイベントの流れと変わらないと思います。

1. 社内に散在する顧客情報をなんらかのDBにまとめ、
2. ランク付けを行い、
3. あとはランクに応じた方法論で顧客接触(集客)を実行する、
という流れです。

ただこれまでと違うのは、イベントの存在をお知らせする方法論において、招待状など物理的なアプローチが効きにくい、ということがあると思います。

我々の場合は、イベントの招待においてまずはお客様にメール配信をしつつ、登録状況を見て、未登録のお客様には個別に営業から電話での案内を実行する、という方法をとりました。

後工程としましては、集まった視聴者の声をDBにまとめ、御礼メールを配信し対応の優先順位をつけ、個別のアクションを取っていくという流れです。

これも基本的にはフィジカルイベントの際の流れと変わりはありません。物理的な名刺がありませんが、事前登録を前提にしたイベントになるとすると、特に問題はないと思っています。

忘れてはならないのは、展示会と違って3日間といった長い期間ではなく大抵は1時間や1日で終わってしまうため、都合がつかずにご覧いただけなかった方にもアーカイブ動画をご覧いただける状態にしつつ、アクセス・視聴状況を常にウォッチしておく必要があるということです。

先ほどお示しした通り、当日600件だった視聴も,1週間程度で2000まで視聴数が増え、商談化件数もロングテール的な曲線で推移しています。

【3】プラットフォームの構造を理解し、オンラインイベントを成功につなげる

オンラインイベントの要素の1つであるプラットフォームに関しても理解する必要があります。まずプラットフォームを因数分解すると、【広告ページ、登録・ID発行、動画閲覧、管理画面】というパートに分解されます。

我々が保有している「EXPOLINE」というオンラインイベントプラットフォーム(下図)を参考にしながら説明します。

まず広告ページ(図中①)があります。これは、イベントの魅力を伝え、登録を促すための大事なイベントの窓口で、主にデザインされた綺麗なLPを制作します。

そこに配置した登録ボタンを押すと、申込フォームに飛びます。(図中②)
フォームでは顧客の個人情報、つまりリード情報を入力します。登録が完了するとID/PWが自動的に発行され、ログインできます。

イベント当日に差し掛かると、動画閲覧(図中③)が可能になります。
もちろん、動画だけでなく資料の閲覧やダウンロードできたり、中には3D空間で様々なコンテンツの閲覧ができたり、体験コンテンツがあったりと、工夫を凝らしたものが最近はたくさん出てきました。

また、申込フォームから取得したリード情報はもちろん、LPの閲覧からマイページへの登録といったユーザーの行動ログまで管理画面から確認も可能です。(図中④)

コンテンツの話は次の記事にて説明しますが、LIVE配信やアーカイブ動画の設置は動画配信サービスがプラットフォームにセットされていますので、そちらに動画をアップロードすれば再生されるという仕組みです。

まとめ

前編は以上となります。後編は、コンテンツの話や配信ツールの選び方などお話したいと思います。
お楽しみに!


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