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2020年末まで待ったなし!Flashシステム移行について

2020年03月19日

2020年末までにFlashからの移行が必要となっています

以前からAdobe社よりアナウンスされていましたが、2020年末にAdobe Flash Playerの配布およびアップデートが終了します。

それに伴い、各社・ブラウザの対応は以下のようになっています。
・Google ChromeやFirefoxなどの主要Webブラウザも2020年末までにFlash機能を削除 ※1
・Microsoftは2020年までにWindows(Edge/IE)におけるFlashのサポートを廃止 ※2
・すでに主要WebブラウザではFlashの標準無効化がされており「手動で有効化」する必要がある ※3
※1 出典元:Chromium Blog: So long, and thanks for all the Flash , Firefox Roadmap for Flash End-of-Life
※2 出典元:The End of an Era – Next Steps for Adobe Flash – Microsoft Edge Dev BlogMicrosoft Edge Dev Blog
※3 出典元:同上

つまり、既存システムでFlashが使用されている場合、webブラウザでのシステム利用ができなくなりますので、2020年末に向けて早急な対応が必要です。

そのような状況ではありますが、
「どう進めていいか分からない」
「問題なく移行できるの?」
など疑問点や懸念がある方もいらっしゃると思います。

そういった方に向けて、今回の記事ではFlash移行の進め方やスプラシアで実施した事例をご紹介します!

FlashはHTML5やJavaScriptで移行が可能

まず大前提となりますが、FlashはHTML5やJavaScriptといった一般的な技術で移行、置き換え(リプレイス)が可能です。
Flashの特徴の一つとしてリッチなアニメーション表現などが可能であり、Flashを使用しているシステムはそれらを利用しているケースが多く見受けられますが、HTML5が標準化されJavaScript活用の環境が整った現在では、リッチさを損なうことなく再現が可能となっています。

 

移行の流れ

実際に移行を進めていく際の流れを簡単にまとめてみました。
要件により流れが変わったりステップが省かれるケースもありますが、大まかには以下のような流れになると思われます。

STEP⓪:既存システムでFlashが使用されているかどうかを調べる
STEP①:本当に移行をする必要があるかどうかを検討する
STEP②:移行範囲(スコープ)、スケジュール、レベル感を決める
STEP③:部分的に移行可能か検証をしてみる
STEP④:本格的に移行の開発を進める
STEP⑤:レビューを実施してブラッシュアップし、完成させる


STEP⓪:既存システムでFlashが使用されているかどうかを調べる

システムでFlashが使用されているかどうか分からない、といった方もいらっしゃると思います。
その場合は、まずはシステムに含まれているファイルの中に「.swf」という拡張子のファイルがないかどうかを調べていただければと思います。
または、Flashの表示を許可していないwebブラウザで、Flashを使用しているかもしれない画面にアクセスいただくことでも把握することが可能です。


STEP①:本当に移行をする必要があるかどうかを検討する

既存システムにFlashが使用されている場合、移行しなければいけないかどうかは以下の観点で検討する必要があります。

■現在のシステム利用頻度
システムの利用者がごく一部であったり少数の場合、移行する費用を考慮して移行せずに廃止するという選択肢もありえます。

■移行ではなく動画などのコンテンツで代替できないかどうか
Flashで機能している部分を動画やgifアニメーション等のコンテンツで代替できるかどうかを検討します。

■移行だけでなく新機能追加の必要がないかどうか
ただ移行するだけでなく、システムを運用する中で新たに必要になった機能がないかどうかを確認します。
追加した方が良い機能があった場合、機能追加も視野に入れて移行、開発を検討します。


STEP②:移行範囲(スコープ)、レベル感、スケジュールを決める

移行が必要と判断した場合に、以下の要素を関係者を含めて検討します。

■移行範囲(スコープ)
仮にシステムの全体がFlashで構築されており全てのページにアニメーションが存在していた場合に、アニメーションが必要ではない箇所がある可能性があります。Flashは基本的にはHTML5やJavaScriptで移行は可能ですが、移行部分のボリュームが増えると費用が大きくなる可能性が高いので、必要/不要を検討します。
また、動作対象ブラウザもこの時点で検討をします。

■レベル感
画面アニメーションのリッチさを追求した場合に、大きな費用がかかる可能性もあります。そういった可能性を考慮し、現在Flashで実現しているアニメーションや演出のリッチさについて、レベル感を検討します。

■スケジュール
既存システムの移行となりますので、既存ユーザーもいるはずです。既存ユーザーのレビューや移行システムのリリース予定時期などを事前に決めておき、関係者に周知しておくことが重要です。


STEP③:部分的に移行可能か検証をしてみる

移行範囲やレベル感を決定した後に、決めた内容で移行が問題なくできるかどうかを実際にモックを作成して検証します。
このフェーズでは特に移行の難易度が高いと思われるページを対象にします。
もし移行がスケジュールや予算上難しいとなった場合は、STEP②に戻って移行範囲やレベル感を再度検討します。


STEP④:本格的に移行の開発を進める

STEP③で検証した結果、問題なく移行できることが分かればその他のFlash部分についても移行の開発を開始します。ここまでのプロセスでプロジェクトメンバーはある程度ゴールの共有はできていますが、細かなところで認識の齟齬が発生する可能性もありますので、週次でのデモや進捗報告など細やかに確認をしていきます。
※この段階でSTEP⑤の関係者によるレビューを実施することも可能です


STEP⑤:レビューを実施してブラッシュアップし、完成させる

移行が一通り完了し、システムとして利用できるようになった段階で、既存ユーザーを含めてレビューを実施します。レビューによるフィードバックは、スケジュールや予算を考慮しながら対応有無を検討します。

 

具体的な事例

スプラシアでこれまで移行対応をしたシステムの具体的な事例の一部をご紹介します。

部品図面編集システム

概要 web上で公開されている部品図面編集システムのFlash⇒HTML5移行
システム機能詳細 寸法入力枠に数値などを入力すると図面に反映されて、外部システムと連携して見積の出力も可能。また、図面編集機能として図面拡大縮小、画面フィットなどの機能も有する。
開発期間 6ヵ月
1ヵ月:検証
2ヵ月:設計
3,4ヵ月:開発
5ヵ月:テスト
6ヵ月:レビュー⇒ブラッシュアップ⇒リリース

 

社内用マーケティングシステム

概要 マーケティング担当者が使用していた社内用システムのFlash⇒HTML5移行
システム機能詳細 マーケティングに関するパラメータを入力することで予測されるデータをシミュレーションして数値やフローで画面に表示。また、シミュレーション結果をPowerPointファイルでエクスポート可能。
開発期間 9ヵ月
1,2ヵ月:検証
3ヵ月:設計
4~6ヵ月:開発
7ヵ月:テスト
8,9ヵ月:レビュー⇒ブラッシュアップ⇒リリース

 

よくあるご質問

Flash移行にあたり、お客様からよく寄せられるご質問とその回答をご紹介します。
 


[質問]Flashシステムの画面が大量にありますが2020年末までに移行可能でしょうか?

[答え]
可能です。
もちろん対象となる画面数や範囲の確認は必要となりますが、経験豊富な国内外のエンジニアリングパートナーをプロジェクトにアサインして、短期間で集中的に開発を推進する体制を構築可能です。


[質問]移行を機会にスマートフォン対応をしたいのですが可能ですか?

[答え]
可能です。
Flashではスマートフォン(特にiOS-safari)の対応が難しい状況でしたが、HTML5,JavaScriptに移行することで対応が可能となります。これまでPC画面での表示となっていたかと思いますので、スマートフォンで表示した場合にどのような表示とするかを検討をして対応を進めます。


[質問]社内にはITについて詳しい人がいないのですが…

[答え]
問題ございません。お客様側でしていただく作業は、確認と決定がメインとなります。実現方法や表現については弊社側で提案しながら進めることを基本としております。
なお、プロセスにおいては、難しいIT用語は使用せず、共通言語で進められるプロデューサーが窓口を担当いたします。


[質問]開発者やプロマネの常駐は可能ですか?

[答え]
Flash移行においては、基本的には検討及び作業⇒デモ等でのご確認、の繰り返しがプロセスの大部分となります。その為、価格的にデメリットとなってしまう“常駐”は基本的にはお断りしております。
なお、デモを含む打合せにつきましては、訪問とWeb面談で、基本的には週1の頻度で行わせていただきます。


[質問]移行だけでなく機能追加やロジック変更の対応は可能ですか?

[答え]
可能です。
ユーザーが触るフロント画面だけでなく、裏側のロジック(バックエンド)を含めた変更も可能です。
システムの中身を調査させていただき、システムとして成り立つように進めさせていただきます。

 

まとめ

この記事ではFlash移行の進め方や事例をご紹介しましたが、

「Flashの移行をしたいと思っていたけど進められてなかった」
「少しでも早く話を進めたい」

など、お悩みやお困りごとがある方は是非ご相談ください。
スプラシアでどのようにそれらを解決できるか、分かりやすくご提案、ご説明いたします。
ご連絡をお待ちしております!!

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