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スプラシアのRPA導入サポート報告(2018年度ver)

2019年04月17日

RPAとは

RPA(Robotic Process Automation)とは、直訳すると「ロボットの業務自動化」となります。
ロボット(ソフトウェア)を活用して定型化された業務を自動化する取り組み・手段のことであり、「働き方改革」の流れもある中、活用を検討する企業が増えてきており注目を集めています。

決められた方法にしたがって自動的に処理をしていく性質上、以下のような業務はRPAと相性が良いとされています。
・業務が標準化されており、一定のルールに従って繰り返す
・イレギュラーな処理が少ない
・一般的なアプリケーション(Windowsやweb)を使用する
・ヒューマンエラーが起こりやすい

今回は、スプラシアが2018年度に実施したRPA導入サポートの実例レポートとして、取り組んだフローや結果、そして今後の取り組みをご紹介します。

RPAの取り組みフロー

STEP1.導入検討(対象業務のリストアップ)

「RPAを導入してみたい」「面倒な業務から解放されたい」というマインドは既にあったため、実際にどんな業務をRPA化したいのかという対象業務のリストアップを実施しました。

この段階において、なかには「リストアップと言っても、どんな業務ならできるのかが分からない」という担当者の方もいると思います。
そのような場合は、簡単な自作デモを作成して見てもらう方法がオススメです。
今回のケースでも、私たちが自作した簡単デモを事前にご覧いただいたことによって、非常にスムーズな流れで導入検討に入ることができました。

STEP2.業務ヒアリング

次に、リストアップいただいた業務について、どのような業務なのかをヒアリングしました。
シンプルに5W1H=Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)を伺いながら、どんな課題があるのかやイレギュラーな対応内容などを吸い上げると同時に、RPAを利用した場合にどんな形で実現できるかをイメージしながら会話を進めていきました。

大きな気づきとなったのは、普段業務に携わっていない第三者からの視点を取り入れることで、意外にもまだまだ業務効率改善の余地があるということです。

「その業務はRPA化を目指すのではなく、既存機能をチューニングすれば解決できるのではないか」
「業務フローを少し変更すれば、このプロセスが不要なのではないか」
など提案をすると、今までは思いもしなかった大きな改善ポイントを見つけることができました。

STEP3.詳細ヒアリング・デモ

いよいよ、RPAの構築を進めていくフェーズです。
ヒアリングをもとに要件を固め、テスト環境でRPA実装を進めていきます。

RPAツールの売り文句として、「実際の現場部門で構築・運用が可能です!」というフレーズがありますが、0からプログラムを構築していくことはそう簡単ではありませんでした。
RPAツールの理解が十分でなければ、まずできません。慣れ(経験・ノウハウ)が必要です。
新たにRPAを導入しようと考えている企業様には、まずは小さくプロジェクトチームを発足させてからの導入をオススメします。
初期費用や年間ライセンスが高額な商品購入は避けた方が無難です。

今回のケースにおいては、スプラシアがサービス開発・システム開発を事業としているため、ツールに対する理解は早く、実装もトライ&エラーを繰り返しながら要件をクリアしていきました。
スピーディーにデモを行い、要件の齟齬がないか・追加要件はないかを確認しながら進めていきました。
そして、本番導入に向けて、アカウントはどうするか、実行スケジュールは自動か手動かなど、現場の運用に則した設定を実施していきました。

STEP4.本番導入・運用

こうして無事にプログラムが完成し、本番導入を迎えました。
要件を何度もすり合わせたとはいえ、実際には見えていなかったイレギュラーなケースがあるのではと心配しましたが、問題なく運用がスタートしています。
やはり、これはSTEP2・STEP3のコミュニケーションが円滑だったことが寄与していると考えられます。

導入後数か月が経過した今日も、正常にRPAプログラムが稼働しています。

RPAを導入した対象業務

今回、グループ会社である株式会社博展の請求書発行業務に対してRPAを導入しました。
具体的な内容は下記の通り、既存の業務システムから請求書を発行・出力する部分を自動化しました。

【導入前の業務フロー】

 
【導入後の業務フロー】

RPA導入の効果:経理部門担当者インタビュー

RPA化した請求書発行業務の担当部署である経理部門の鈴木氏に、導入効果についてお伺いしました。
実際のインタビュー内容を交えご紹介させていただきます。

▼株式会社博展 鈴木 裕太 氏


効果①:作業時間の削減

「月平均でRPAで行った請求書の出力が120件、1件出力するのに約3分かかるため、時間にして月6時間の作業時間の削減を実現できました。」(鈴木氏)

この数字は単純な作業時間からの算出ですが、後述の『至急対応』がなくなったことによる効果も考慮すると、より大きな効率化を図れていることが分かっています。

効果②:業務フローの整理及び効率化

「RPAを導入するにあたり、改めて業務フローを見直したり整理するきっかけになったのは大きかったですね。また、スプラシアのRPA担当者に相談することで、業務の当事者ではないからこその第三者的なアドバイスや整理の方法も提案してくれて大変助かりました。」(鈴木氏)

RPAを導入するにあたって業務フローをヒアリングした結果、そのフローを見直すきっかけとなり、整理や効率化を図ることができました。

効果③:精神的負荷の軽減及び集中力の向上

「導入前は『急ぎで請求書を出力してほしい』などの依頼があり、その場合は都度対応していましたが、やはり急な対応ということもあり精神的負荷が大きかったり、作業が中断されて集中力が途切れてしまっていました。導入により、その点も解消できました。」(鈴木氏)

RPAを定めたスケジュールで自動実行するにあたり、全社にRPAプログラムの稼働時間を周知したことで急ぎの依頼が減少し、担当者の精神的負荷が軽減、本来の業務に集中できるようになりました。


担当者からのメッセージ

「始めはうまく導入できるのか半信半疑でした。しかし、導入プロセスの中でデモを実施してくれたことでイメージがつかめ、更なる応用のイメージまで持つことができました。
今では『ルーティンワークはRPAで代替できる』というマインドで、導入できそうな業務を見つけた時にリストアップするようになっています。
自分たちで『RPAの導入は難しいだろうな』と判断するのではなく、是非一度気軽に相談をしてみてほしいですね。」(鈴木氏)

「誰もが気持ちよく集中して本業に専念できるようにしたい」と鈴木氏

今後の取り組み

今回は請求書出力の自動化に取り組みましたが、発展形として、請求書だけでなく納品書発行の自動化や、各社員が行っている経費申請処理の自動化など、様々な場面への展開が考えられます。
2019年度ではまず、人事部門の定型作業に対してRPA導入をすべく、検討を開始しています。

まとめ

スプラシアでは、これまでのシステム開発で培ってきたノウハウを活かし、業務効率化、自動化についてヒアリング(要件定義)のところからサポート可能です。
「こんな業務にRPA導入できる?」などちょっとしたご相談もお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください!

また、今回ご紹介したRPAによる業務自動化、効率化はもちろんのこと、業務効率化、自動化の母体となるシステム自体の開発も承っております。
課題や目的に応じて最適なシステムをご提案いたしますので、お悩みやお困りごとがある方は是非ご相談ください!

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